患者1人ひとりに合わせた医療の実現へ 


口腔がんなどの分子臨床医学データベース


東京医科歯科大学情報医科学センター長・教授の田中博氏が7月2日,記者会見し,「患者1人ひとりに合わせた医療」の実現に向けた分子臨床医学データベースについて発表した.
患者1人ひとりに合わせた医療は,オミックス医療と呼ばれ,平成17年度文部科学省科学振興調整費重要課題型研究として,「網羅的疾患分子病態データベースの構築」プロジェクトが採択された.
東京医科歯科大学を中心に,国立がんセンター研究所,理化学研究所,産業技術総合研究所,日立ソフトの5機関で研究を実施した.
平成17年度〜19年度の3年間で,東京医科歯科大学では,肝細胞がん,大腸がん,口腔がんを対象に525症例を収集した.これに国立がんセンター研究所が頭頸部がん,食道がんを加え約700におよぶ症例情報を蓄積できた.今回は約400症例を公開した.
これらの詳細な臨床情報と網羅的な分子・生命情報(オミックス)情報を蓄積し,患者1人ひとりに合わせた医療を実現したいと田中氏は述べた.
まず,テーラメイド医療とオミックス医療との違いについて,1)テーラメイド医療は疾患感受性,薬剤応答などの個別化医療である,2)オミックス医療は遺伝情報の総体,遺伝発現の総体,細胞タンパク質の総体,代謝分子の総体から疾患を統合的に捉える.つまりシステム医療である,と解説した.
オミックス情報(生命情報)と疾患との関係を理解するための研究を通し,オミックス情報に基づいた「新しい医学体系としてのオミックス医科学」の樹立を目指したいとした.
また,集積されたオミックス情報の統合と医療分野への革新的有効利用を通じ,従来の臨床医学体系にとらわれない「個の医療・予測の医療」を真に可能とするオミックス医療を実現したいと抱負を述べた.
網羅的生命情報がオミックス情報の本質であり,がんの予防,診断(疾患の早期発見),治療,予後(再発の正確な予測など)の質向上を目指したいとした.

なお,オミックス情報は質量分析器(田中耕一さんのノーベル賞受賞対象)によって測定可能になった.

[ 2008/07/03 12:17 ] 大学関係 | TB(0) | CM(0)

医療機器産業政策の推進に関わる懇談会 

新たな「医療機器産業ビジョン」策定へ

医療機器産業政策の推進に関わる懇談会が7月15日:15:00〜17:00公開で開催される.
平成15年3月31日に「医療機器産業ビジョン」を策定・公表し,5年間を「イノベーション促進のための集中期間」と位置づけ,国の支援策をアクションプランとして提示し,施策の推進に努めてきた.
この5年間の集中期間が終了するので,新たな「医療機器産業ビジョン」およびアクションプランの方向性等について,関係団体等から幅広く意見を聴取することを目的として,医療機器産業政策推進本部事務局が医療機器産業等の関係者を招き,意見交換を行う.

日時: 7月15日(火)15:00〜17:00

場所: はあといん乃木坂「フルール」

(参集予定者:敬称略)

・和地 孝(日本医療機器産業連合会会長)

・王 恵民(在日米国商工会議所医療機器・IVD小委員会委員長)

・上條 誠二(欧州ビジネス協会医療機器委員会委員長)

・猪俣 博((社)日本画像医療システム工業会会長)

・諸平 秀樹(日本医療機器販売業協会会長)

・福田 孝太郎((社)電子情報技術産業協会 医用電子システム事業委員会代表)

・家次 恒((社)日本臨床検査薬協会会長)

・川崎 忠行((社)日本臨床工学技士会会長)

・松本 謙一(日本医療産業同友会代表幹事)

・中尾 眞((社)日本歯科商工協会会長)

・竹嶋 康弘((社)日本医師会副会長)

・対馬 忠明(健康保険組合連合会専務理事)

・稲垣 明弘((社)日本歯科医師会常務理事)
[ 2008/07/03 10:39 ] 厚生労働省・行政・政治 | TB(0) | CM(0)