後期高齢者医療制度で医師会に危機感が広がる 


 赤旗が行った全都道府県医師会への電話調査



赤旗が行った全都道府県医師会への電話調査によると, 地方医師会で後期高齢者医療制度への反発広がっている.
茨城県医師会は3月22日付の会長声明で,「後期高齢者医療は高齢者に大きな負担をもたらし,医療を制限する萎縮医療そのものだ」と批判している.
また,広島県医師会は制度廃止を求める理事会声明を決議し,5月9日付で厚生労働相,県知事らに送付した.声明では,制度の問題点を「年金から保険料が天引きされる」「保険料を滞納したら保険証を取り上げる」「患者の自由な医療機関の受診が制限される」としている.
宮崎県医師会はホームページに文書を掲載し,「高齢者の心身特性を無視し,高齢者を差別し,過度の負担を高齢者に押しつけ,限られた年金から保険料を天引きし,保険料を滞納した場合には保険給付を停止する等,医療費削減のみを目的とした弱者切捨ての制度です」と厳しく批判している.
後期高齢者診療料の算定については20府県医師会が「慎重に」「反対」「撤廃を」など批判的な態度を表明した.
 山形県医師会は,「75歳以上の高齢者といえど,十分に質の高い医療を提供したい」として,会員に算定の自粛を呼びかけている.
群馬県医師会は,「まだ態度をはっきり決めていない.制度に乗って進めることを躊躇(ちゅうちょ)している.患者が専門的な診療を受けづらくなるのではと懸念している」としている.
態度を表明していない医師会でも,「社会問題化しているのを受け,緊急理事会を開いて対応を協議する」(島根県),「制度には問題がある」(山口県)など制度を批判する動きが広がっている.
同調査によると,4月19日現在,同制度に「反対」と答えたのは茨城県,千葉県,京都府,大阪府,奈良県,岡山県,広島県,佐賀県,長崎県,宮崎県の各府県医師会.
岡山県医師会は4月16日の理事会で,「高齢者に負担を求める制度である」などの理由で反対を決議.宮崎県医師会もホームページで「医療費削減のみを目的とした弱者切り捨ての制度」だと痛烈に批判している.
一方,75歳以上の高齢者が保険で受けられる医療の内容を抑制するために新設された「後期高齢者診療料」による診療報酬(医療の値段)の算定について,会員の医師に対して「反対」や「算定の自粛」「慎重な対応」を呼びかけている医師会は20府県医師会であった.
このほか,今後の対応について「継続的に理事会で検討中」「他県の動向をみて対応を検討中」とする県医師会もあり,反対の動きはさらに広がりそうである.

反対・撤廃:茨城,埼玉,神奈川,滋賀,京都,岡山,広島,長崎
算定しないように・自粛:山形,愛知,佐賀,宮崎
慎重に・よく考えて対応:宮城,栃木,大阪,兵庫,奈良,和歌山,山口,大分





[ 2008/05/09 13:01 ] 医療関係団体・保険組合 | TB(0) | CM(0)

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