「新医療機器・医療技術産業ビジョン」案で意見を聴取厚生労働省は7月15日,「医療機器産業政策の推進に係る懇談会」を開き,「新医療機器・医療技術産業ビジョン」案について,医療機器関連の業界団体代表らから意見を聴取した.これを踏まえ,8月中に同ビジョンが正式に公表される予定である.
<ビジョン案の要点> 新ビジョン案は,医療機器を単なる「モノ」ではなく「医療技術」であると定義付け,医療にどう貢献できるか,という視点で検討を加えた.
まず,医療機器産業を取り巻く環境について,1)医療工学技術の高度化・多様化と最先端医療への応用,2)グローバル化の進展と国際競争の激化,3)医療安全対策の必要性の高まり,4)医療費の増大による保険医療の改革,5)国民ニーズの変化などをあげている.
また,医療機器産業の現状と課題について,1)市場の特徴,2)国際競争力,3)企業規模,4)技術・研究開発の状況などの観点から分析を加えている.
今後5年間を革新的医療機器の創出のための集中期間とし,1)特定分野に限定した重点的支援のあり方,2)国際競争力強化のためのアクションプランを提言している.
<支援とアクション> 具体的には,1)基礎的研究成果を実用化に結び付ける段階の研究,2)製品の習熟度が低い分野,3)今後ニーズの増大が見込まれる分野,4)再生医療技術を用いた医療機器や心疾患系医療機器,5)低侵襲医療機器などをあげている.
研究開発に対する支援として,1)国の研究開発費補助金の効率的・効果的運用の推進2)先端医療開発特区の着実な実施,3)医工薬連携の強化をあげている.
ベンチャー支援等として,1)技術移転・産学官連携の推進,2)医療関連特許の取り扱いの明確化,3)中小企業向け相談事業や手数料支援などをあげている.
開発段階では,1)治験等の臨床研究の推進,2)アジアとの連携をあげている.
生産段階では,薬事制度の改善を,販売段階では,1)医療保険における医療機器・医療技術の適正評価,2)市販後における適切な情報提供およびサービスの提供,3)流通機能の効率化・高度化をあげている.
なお,業界団体からは,「審査の迅速化」に対する強い要望が出された.