サンスターが日本歯周病学会との連携で実用化
サンスター(株)は,少量の血液で,歯周病原菌への感染や感染タイプの評価ができる「歯周病原菌血漿抗体検査システム」(製品名DEMECAL血液検査セット)を4月28日から全国の歯科医院向けに販売した.
このシステムは,(株)リージャー(東京・中央区)が開発した微量血液採集セットを,歯周病原菌血漿抗体検査に応用したものであり,日本歯周病学会の歯周病感染度検査に関するワーキンググループとの連携により実用化した.
血液を採取し,検査センターへ郵送する方式で,4種類の歯周病原菌の血漿抗体価が測定され,歯周病原菌への感染度や感染タイプを評価できる.
通信販売で提供:販売価格が1個6,825円(税込)(配送,検査,検査結果,検査データ管理の費用を含む)

売上は微増し,粗利益率が低下の傾向日本歯科用品商組合連合会は平成19年度3月調査の「経営分析調査結果報告書」を発行した.それによると,歯科材料,歯科器械はともに売上が微増したが粗利益率が下降し,特に売れ筋の大物器械類の歯科ユニット,歯科レーザー,デジタルレントゲン,レセプトコンピュータなどの低利益が目立った.
また,歯科材料は通信販売などの影響で,粗利益率が低下していることが明らかとなった.このまま推移すると歯科用品商の体力低下を来たすのは必然であり,早急に歯科業界全体で対策を講じることが望まれるとしている.以下主な報告書の内容である.
1)平均粗利益率は平成11年ころから下降現象を示してきたが,今回はついに15%以下が23.5%(平成15年度調査)から39.5%に増加した.
2)開業が多かったが,更新需要が減少し,得意先が耐用年数以上に使用している.
3)メーカーが直売している.他社の価格が安すぎる.
4)歯科材料は当用買いが目立つ.
5)歯ブラシ等予防関係が増えた.
6)粗利益の低下には,プライベートのデンタルショーもあるように思われる.
7)利益が落ちているため在庫は置けない.
8)たくさん買えば安く仕入れられるが,なかなか売れない.日付が付いているため期限切れになって困っている.
9)通販と他社が価格を下げるため,在庫を置けない.
10)在庫の多さが経営の負担となる.
11)商品の回転率が落ちた.
12)利益を確保するために在庫を減らした.
13)資金繰りから在庫を余分に置けない.
14)返品があるため在庫が増化している.
15)インプラントの在庫が増えた.
16)当用買いが多くなったので,大至急の配達が増えた.
17)通販で購入したものを返品してくる.
18)返品を受けないメーカー,卸業者が増えている.
19)製造または販売中止の商品が多くなった.
20)歯科診療所の注文間違い,営業マンの発注ミスもある.
21)特に外資系メーカーによる修理,アフターサービスなどの処理が遅い.
22)商品の問い合わせで,対応できないメーカーが多くなった.
23)薬事法の難しさを歯科医師側があまり考えていない.
井上アタッチメント,4月21日に
井上アタッチメント(株)は,発売以来約40年間,国内でも少ない輸入アタッチメントの取扱業者として,CM社製のアタッチメントを取り扱ってきたが,諸般の都合により,やむを得ず4月21日に販売中止とした.
なお,井上アタッチメント3号各種,OPアンカーアタッチメント各種,磁性アタッチメント各種は販売を継続する.
販売中止CM社製アタッチメント全種は以下のとおりである.
東京海上系ファンド出資,買収額400億円弱 昭和薬品化工(株)は,東京海上日動火災保険系ファンドの出資を受け,4月下旬にも経営陣による企業買収(MBO)を実施する.買収総額は負債も含めて400億円弱とみられる.
同社はファンドの支援を受けて,他社との提携や株式上場を目指す.4月からの政府の医療費抑制策によって,割安な後発薬の需要が拡大すると期待されている.
野村泉社長ら経営陣は,東京海上キャピタルが運用するファンドと協力し,昭和薬品化工の持ち株会社であるカロナール(株)のほぼ全株を持つ(株)ジャフコから株式を買い取る.東京海上系のファンドは過去に医療分野の企業買収を手掛けたことから,医薬業界に知見があるとしており,数年内の株式上場を目指す.グループ全体の従業員約240人の雇用も継続する.
<これまでのカロナールによる戦略面>
投資先・接触先等とのアライアンスによる技術導入 昭和薬品化工は歯科用薬品・後発医薬品の製造販売を行っており,ここ数年は自社開発製品の寄与や後発医薬品促進策等の追い風もあり,売上も増加基調であった.しかしながら昨今市場の成長期待もあって,同社事業領域への新規参入も増加している.
そこで同社の優位性を維持発展させるためには,自社開発に加え,他社,特に歯科・医療周辺分野のベンチャー企業との提携による新製品パイプライン増強,開発効率化も視野に入れていく必要性があるとしている.
これを実現するために,ジャフコが無限責任組合員として運営するファンド「ジャフコ・バイアウト2号投資事業有限責任組合」並びに「JAFCO Buyout No.2 Limited Partnership (Cayman) L.P.(以下総称して「JBO2」という)」が100%所有するカロナール(社長:白石 智哉)による昭和薬品化工株式の公開買付けの後,現金を対価とする株式交換を行って100%子会社化した.
これにより,ジャフコが持つ約2,700社に上る投資先ベンチャー企業とのパイプを強固にするとともに,新製品開発等における意思決定の迅速化を図ることとした.
またカロナールは,昭和薬品化工を完全子会社化の後にも,将来的な買収戦略による企業グループとしての価値向上を企図していることから,合併は行わずに昭和薬品化工の持株会社として機能することとなった.
ジャフコは高齢化社会における歯周病患者の増加傾向及び昭和薬品化工の歯科領域における成長ポテンシャルに着目し,昭和薬品化工が将来的に「歯科領域特に歯周病領域におけるリーディングカンパニー」となることを主眼としてカロナールによる昭和薬品化工完全子会社化後積極的に支援を行っていく方針であった.JBO2運営母体であるジャフコは,2700社に上る国内外投資先のほかにも,年間5000社超のベンチャー企業にアプローチを行っており,広範なベンチャー企業とのネットワークを有している.
完全子会社化後に想定していたアライアンス先としては,歯槽骨再生歯肉再生人工歯根歯科材料,インプラント施術機器等の共同ビジネス構築支援を行うことで,昭和薬品化工への積極的な技術及び将来への開発シーズ導入を行うとした.
また医科向け後発医薬品に関しては,医師向け媒体やマーケティングコンサルタントの紹介等を通じた成長支援を行う考えであった.
“皆の成功が我々の成功につながる” カボ・デンタル社(本社:ドイツ・ビベラッハ)は3月18日大阪,19日東京で,(株)城楠歯科商会を2月29日付けでグループに加えたことで,説明会を行った.参加したのは取引メーカーと販売代理店関係者などであった(東京で取材).
最初にシュティーレ・ミルコ社長氏が1時間余,会社統合の経緯や今後の営業方針などについて説明した.また,城博司取締役相談役は「一歩引いて,社業を見守りたい」と述べた.
社長の説明のあと質問を10分ほど受けた.高石重幸最高業務執行役員,末瀬充宏東京支社長が同席した.
シュティーレ社長は,会社統合の経緯の説明やこれからどのような営業方針でいくのかについて以下のとおり述べた.
<シュティーレ社長説明要旨> ダナハーが100%株を取得したので,経営はカボが行う社名は,カボ・ジャパン・デンタルシステムになる.長い関係が深まると思う.なぜ統合したのか.日本の歯科市場は,世界第2位だ.総合的な顧客サービスが提供できると考えた.冷たいというイメージがあるかもしれないが,早い時期から統合はあった話である.
40年以上のパートナーシップを礎としたい.先代社長への心からの敬意を踏まえ,城博司取締役相談役ともよい関係を保っていきたい.両社の合意であり,正しい選択であった.
やってはいけないことも理解をして,やっていきたい.皆さんの協力関係に感謝したい.次のステップとして,間違った認識もあるかもしれない.
180日プランで社内の体制を見直をしたい.協力会社についても選択をしていく方向である.
歯科医院が成功するたに,日本の市場に焦点を合わせた製品を開発していきたい.ブラジルに工場があるが,南米向けの安いものを製造しているが,日本に売ろうとしているという噂があるが真実ではない.
日本とドイツは似ている.緊密な関係のもとでともに成長していきたい.よいことをするには時間がかかるが,適切なパートナーを探しオープンにし,長期的にどちらにもメリットあるようにやっていきたい.
最高のものを使ってほしい,というのが患者の気持ちだと思う.日本向けの商品も出したい.医療システムをよりよくしたい.今までないものを提供していきたい.皆の成功が我々の成功につながる.お互いの発展,日本の歯科医療のレベル向上に寄与したい.誤解がないようにお互いディスカッションをもちたい.直接販売はしない.
<取材後記> 質問のなかで,「大阪で行われた説明会の内容と違うのではないか」という指摘があった.シュティーレ社長は,「メールでの情報と思うが,違わない」としていた.
「ビジネスパートナーはギブアンドテイクの関係であり,協力に熱心な企業に期待している」との考えを示した.
なお,城取締役相談役については,一歩引くには余りにも若すぎる,という印象を受けたが,生き残りをかけて苦渋の選択を迫れたと思われた.
(山本嗣信)